包装機の導入に使える補助金は?申請前の注意点

食品や商品を手作業で袋詰めしており、自動包装機、袋とじ装置、シュリンク包装機などを導入したい事業者も多いでしょう。包装機は補助対象になる可能性がありますが、「包装機を買えば利用できる」という制度ではありません。省力化の効果、対象製品、賃上げ計画、発注時期などを確認する必要があります。

包装機に使える主な補助金

有力な制度は「中小企業省力化投資補助事業」です。カタログ注文型と一般型があり、まず公式カタログに導入予定製品が掲載されているかを確認します。

カタログには、食品自動袋とじ装置、シュリンクフィルム収縮装置、パレットストレッチフィルム包装機などの製品カテゴリがあります。ただし、同じ種類の包装機でも、具体的な製品と販売事業者が登録されていなければカタログ注文型の対象にはなりません。

2026年7月16日現在、カタログ注文型は随時受付中です。補助率は2分の1以下で、上限は従業員5人以下200万円、6~20人500万円、21人以上1,000万円です。一定の賃上げ要件を満たす場合は、それぞれ300万円、750万円、1,500万円に引き上げられます。

自社の製造ラインに合わせて、計量機、搬送装置、検査装置、包装機、管理システム等を組み合わせる場合は、一般型を検討できます。第7回公募は2026年7月1日から7月31日17時まで受付中で、申請にはGビズIDプライムが必要です。

一般型の補助率は中小企業が2分の1、小規模事業者等が3分の2です。上限は従業員5人以下750万円、6~20人1,500万円から、従業員規模に応じて最大8,000万円です。大幅賃上げ特例では最大1億円となります。

ただし、一般型では単なる汎用品の購入ではなく、ICT、IoT、AI、ロボット、センサー等を活用し、個別の工程に合わせて設計・構成された設備による省力化が重視されます。また、労働生産性の年平均4%以上の向上、1人当たり給与支給総額の年平均3.5%以上の増加、事業場内最低賃金を地域別最低賃金より30円以上高くすることなどが基本要件です。

交付決定前に包装機を発注しない

一般型の対象経費は、交付決定日以後に契約・発注し、事業実施期間内に納品、検収、支払いまで完了したものです。応募しても、採択された時点では購入できません。採択後に交付申請を行い、交付決定を受けてから発注します。

機械装置・システム構築費は必須で、税抜50万円以上の設備投資が少なくとも1件必要です。中古品、一般車両、設置場所の基礎工事や整備工事などは対象外です。

また、契約先1者当たりの見積額が税抜50万円以上となる場合は、原則として同一条件による相見積もりが必要です。最低価格以外の事業者を選ぶ場合や、特殊仕様のため2者以上から見積もりを取れない場合は、選定理由書や価格の妥当性を示す資料を準備します。

申請から入金までの流れ

準備段階では、現在の包装作業に必要な人数と時間、不良率、処理数量、導入後の削減時間、売上や付加価値への効果を整理します。

主な提出書類は、事業計画書、直近2期分の損益計算書・貸借対照表、1人当たり給与支給総額の確認書、設備の仕様書・参考見積書などです。法人は登記事項証明書や納税証明書、個人事業主は確定申告書等も必要です。電子申請は、申請者自身が内容を理解し、確認したうえで行います。

その後は、応募申請、採択、交付申請、交付決定、発注・契約、納品・検収・支払い、実績報告、確定検査、補助金請求・入金という順で進みます。補助金は原則として事業完了後の精算払いです。交付決定額がそのまま支払われるとは限らないため、設備代金を先に支払える自己資金又は融資の確認も必要です。

設備や事業内容を変更する場合は、事前承認が必要となることがあります。見積書、発注書、契約書、請求書、振込記録等の証拠書類は整理し、事業完了年度の終了後5年間保存しなければなりません。

食品営業許可との関係

食品の包装工程を新設・変更する場合は、取り扱う食品や作業内容によって、食品の小分け業、密封包装食品製造業、そうざい製造業などの許可又は営業届出が必要となる場合があります。密封包装する食品の種類によっても、営業許可と営業届出の取扱いが異なります。

包装場所や機械器具についても、衛生的に包装できる場所を設けることや、機械を洗浄・保守・点検しやすい構造にすることなどの施設基準があります。

営業内容、設備、施設及び所在地等によって必要な許認可が異なるため、設備の仕様やレイアウトを確定する前に所管保健所へ確認する必要があります。

補助金に採択されても営業許可を取得したことにはならず、許可上必要な包装機でも補助対象になるとは限りません。補助金の交付決定時期、工事・納品、保健所への事前相談、許可申請、施設検査、営業開始の予定を一つの工程表で管理することが重要です。

包装機の補助金は、製品選定や発注を先に進めると利用できなくなる場合があります。契約、発注、購入又は支払いの前に、対象制度と許認可の要件を確認してください。

ICY行政書士事務所では、補助金制度の整理、事業計画書・申請書類の作成支援、採択後の書類作成支援、行政書士業務に属する許認可申請についてご相談いただけます。大阪市中央区、本町駅徒歩3分の事務所で、補助金申請の相談に対応しています。

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