家族が亡くなった後、葬儀や火葬が一段落すると、次に必要になるのは役所での公的な手続きや、日常生活に関わる契約の整理です。これらは放置しておくと遅延やトラブルを招き、遺族に余計な負担を与えることがあります。大阪市や西家族が亡くなった後、葬儀や火葬が一段落しても、遺族が行わなければならない手続きは数多く残っています。
区役所での手続き、健康保険や年金、銀行口座、電気・ガス・水道、携帯電話、インターネットなど、その範囲は多岐にわたります。
さらに、これらとは別に、戸籍の収集、相続人の確認、預貯金や不動産などの相続財産の調査、遺産分割といった「相続手続き」も進めていかなければなりません。
「家族が亡くなった後、何から手をつければよいのか分からない」という方も少なくありません。
この記事では、大阪市にお住まいの方を中心に、家族が亡くなった後に確認しておきたい公的手続きや生活に関する契約の整理について、順番に解説します。
まず確認したい「死亡届」
死亡届は、死亡の事実を知った日から、その日を含めて7日以内に提出する必要があります。大阪市の場合、亡くなった方の本籍地、死亡地、または届出人の所在地の市区町村役所などに提出できます。
実際には葬儀社を通じて死亡届の提出まで進んでいるケースも多いため、葬儀後の手続きを始める際には、まず死亡届が提出済みかを確認しておくとよいでしょう。
死亡届が受理されると、その後の健康保険、年金、相続などに関係するさまざまな手続きが始まります。
世帯主が亡くなった場合は世帯主変更を確認
亡くなった方が住民票上の世帯主であった場合には、世帯主変更届が必要になることがあります。
大阪市では、世帯主の死亡などによって世帯主が変更となった場合、原則として変更が生じた日から14日以内に、住民登録をしている区の区役所窓口サービス担当課などへ届出を行います。
ただし、旧世帯主が亡くなったことにより、その世帯に残る人が1人だけになった場合には、世帯主変更届は必要ありません。
そのため、「世帯主が亡くなったら必ず手続きが必要」と考えるのではなく、残された世帯員の状況を確認することが大切です。
国民健康保険・後期高齢者医療の手続き
亡くなった方が大阪市の国民健康保険に加入していた場合、死亡届がすでに提出されていれば、国民健康保険について改めて死亡の届出をする必要はありません。
ただし、亡くなった方が資格確認書を持っていた場合には返却が必要です。
また、亡くなった方が世帯主で、同じ世帯に国民健康保険加入者が残っている場合には、残った方の資格確認書の世帯主欄などを変更する必要がある場合があります。
以前は「健康保険証を返却する」という説明が一般的でしたが、現在はマイナ保険証への移行に伴い、「資格確認書」「資格情報のお知らせ」など、手元にある書類を確認して手続きを行う必要があります。
葬祭費を受け取れる場合があります
大阪市国民健康保険の被保険者が亡くなった場合、葬祭を行った方に葬祭費として5万円が支給されます。
申請先は、亡くなった方が国民健康保険に加入していた区の区役所の保険年金業務担当です。申請には、資格情報を確認できる書類、埋・火葬許可証など死亡の事実が確認できるもの、葬祭を行ったことが確認できる領収書などが必要になります。
後期高齢者医療制度に加入していた方が亡くなった場合にも、大阪市では葬祭を行った方に5万円の葬祭費が支給される制度があります。
会社の健康保険などに加入していた場合には、加入していた健康保険から埋葬料などが支給されることがあるため、勤務先や加入していた健康保険へ確認しましょう。
年金を受け取っていた方が亡くなった場合
年金受給者が亡くなった場合には、年金に関する手続きも確認する必要があります。
以前は「厚生年金は10日以内、国民年金は14日以内に死亡届」と説明されることが一般的でしたが、現在は、日本年金機構に亡くなった方のマイナンバーが収録されている場合、年金受給権者死亡届は原則として不要です。
ただし、まだ受け取っていない年金がある場合には、「未支給年金」の請求手続きが必要です。
未支給年金を請求できるのは、亡くなった方と生計を同じくしていた配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹などで、一定の順位が定められています。
また、亡くなった方の加入状況や遺族との関係によっては、遺族年金を受け取れる場合もあります。
年金については「死亡届が必要か」「未支給年金があるか」「遺族年金の対象になるか」を分けて確認することが重要です。
介護保険や各種行政サービスも確認
高齢の方が亡くなった場合には、健康保険や年金だけでなく、介護保険をはじめとする行政サービスの手続きが必要になることがあります。
大阪市では、介護保険被保険者証等の返却が必要となる場合があります。また、児童手当、児童扶養手当、敬老優待乗車証など、亡くなった方やその世帯が利用していた制度によって必要な手続きは異なります。
「高齢者だからこの手続きだけ」と決めつけず、亡くなった方が利用していた制度を一つずつ確認することが重要です。
銀行口座は早めに確認する
死亡後の生活に大きく影響するのが銀行口座です。
金融機関に口座名義人が亡くなったことを連絡すると、通常、その口座について入出金が停止されます。たとえば三井住友銀行では、死亡の連絡後、亡くなった方の口座について入出金を停止すると案内しています。
そのため、
- 電気・ガス・水道料金
- 家賃
- クレジットカード
- 携帯電話料金
- インターネット料金
- 保険料
- 各種サブスクリプション
などを亡くなった方の口座から引き落としている場合には、早めに支払方法や引落口座を確認しておく必要があります。
預金の解約や払戻しについては、金融機関所定の相続手続きが必要です。
必要となる書類は、遺言書がある場合、遺産分割協議書がある場合、遺産分割協議前の場合などによって異なり、金融機関によって取扱いも異なります。
「死亡したら必ず遺産分割協議が終わるまで1円も引き出せない」というわけではなく、一定の条件のもとで遺産分割前の預貯金払戻し制度を利用できる場合もあります。
電気・ガス・水道などの公共料金
亡くなった方の自宅に家族が引き続き住む場合には、電気・ガス・水道などを解約するのではなく、契約者や支払口座を変更することになります。
一方、誰も住まなくなる場合には、不要な契約を解約していきます。
特に注意したいのが、亡くなった方の銀行口座やクレジットカードから支払っていた契約です。
銀行口座の取引停止やクレジットカードの解約によって支払いができなくなることがあるため、
「何の料金が、どの口座・カードから支払われていたのか」
を通帳、カード明細、郵便物、メールなどから確認しておくと、その後の整理が進めやすくなります。
携帯電話・インターネット・サブスクリプション
携帯電話、固定電話、インターネット回線、動画配信サービス、オンラインストレージなどの契約も確認しておきましょう。
不要なサービスについては解約し、家族が引き続き利用するものについては契約変更や名義変更が可能かを各事業者に確認します。
亡くなった方が利用していたサービスを把握できない場合には、
- 通帳の口座振替
- クレジットカードの利用明細
- スマートフォン
- メール
- 郵便物
などが手掛かりになります。
近年は紙の請求書が届かず、スマートフォンやメールの中にしか契約情報が残っていないケースもあるため、デジタル関係の契約についても忘れずに確認しておくことが重要です。
SNSやクラウドなど「デジタル遺品」の整理
Facebook、Instagram、X、Google、Appleなどのアカウントや、写真・動画を保存しているクラウドサービスも、死亡後に整理が必要となることがあります。
ただし、家族だからといって当然に故人のアカウントへログインしてよいとは限りません。
サービスごとに死亡した利用者のアカウントに関する手続きが用意されていることがあるため、まずは各事業者の手続きを確認しましょう。
生前から重要な契約やデジタル資産について一覧を作成しておくことは、残された家族の負担軽減にもつながります。
役所の手続きと並行して「相続手続き」も始める
ここまで説明した死亡後の手続きと並行して、相続そのものの手続きも進めなければなりません。
まず重要になるのが、
- 遺言書の有無を確認する
- 戸籍を収集して相続人を確定する
- 預貯金・不動産・有価証券・保険など相続財産を調査する
- 借金などの負債も確認する
- 遺産分割の方法を検討する
という流れです。
特に「財産をもらう手続き」だけを先に考えるのではなく、借入金、未払金、保証債務などがないかについても早い段階で確認することが大切です。
相続には期限のある手続きがあります
死亡後の手続きには、期限が定められているものがあります。
たとえば、亡くなった方に確定申告が必要な所得があった場合の準確定申告は、原則として相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内です。
相続税の申告・納税が必要な場合には、原則として死亡したことを知った日の翌日から10か月以内に申告・納税を行います。
また、不動産を相続した場合には相続登記が必要です。2024年4月1日から相続登記は義務化されており、不動産を相続によって取得したことを知った日から3年以内に登記申請を行うことが原則です。
そのため、「四十九日が終わってから考えよう」とすべての手続きを先送りするのではなく、期限のある手続きがないかだけでも早めに確認しておくことをおすすめします。
すべての手続きを一人で抱え込む必要はありません
家族が亡くなった直後は、葬儀、役所への届出、遺品整理、公共料金の変更などが重なります。
そのうえで戸籍を集め、相続人を調べ、財産を確認し、遺産分割について家族で話し合う必要があります。
相続手続きは、それぞれの専門家が扱う分野も異なります。
行政書士が対応できる戸籍収集、相続関係の整理、遺産分割協議書などの書類作成をはじめ、不動産の相続登記については司法書士、相続税については税理士、年金・社会保険については社会保険労務士など、内容に応じて専門家へ相談することで手続きを整理しやすくなります。
大阪市で相続手続きにお困りの方へ
家族が亡くなった後は、「役所の手続き」と「相続手続き」を同時に進めなければならないため、何から始めればよいのか分からなくなりがちです。
ICY行政書士事務所では、大阪市を中心に、
- 相続人を確認するための戸籍収集
- 相続関係の整理
- 法定相続情報一覧図に関する手続き
- 遺産分割協議書の作成
- その他相続手続きに必要となる書類作成
など、行政書士が対応できる範囲で相続手続きをサポートしています。
「まだ財産がどれだけあるか分からない」
「誰が相続人になるのか分からない」
「何から手をつければよいか整理してほしい」
という段階でも構いません。
大阪市で家族が亡くなった後の相続手続きについてお困りの場合は、お気軽にご相談ください。
まとめ|死亡後は「役所」と「相続」を並行して進める
家族が亡くなった後には、健康保険、年金、介護保険、銀行口座、公共料金、携帯電話、インターネットなど、さまざまな手続きが発生します。
さらに、これらとは別に、
「相続人は誰なのか」
「どのような財産があるのか」
「遺言書はあるのか」
「誰がどの財産を相続するのか」
を確認する相続手続きも必要です。
すべての手続きを一度に終わらせる必要はありません。
まずは期限の短い手続きを確認し、並行して戸籍の収集と財産調査を始めることで、その後の相続手続きを進めやすくなります。
大阪市で相続手続きを進める際に「何から始めればよいか分からない」という場合には、早い段階で専門家へ相談することも一つの方法です。