カテゴリー: 建設業許可

  • 許認可費用は補助対象?

    飲食店営業許可や古物商許可などが必要な事業では、設備費や店舗改装費に加え、行政への申請手数料や行政書士への報酬も発生します。「これらも補助金で支払えるのでは」と考える方もいますが、必要な費用でも補助対象になるとは限りません。

    今回は、2026年7月21日更新の「小規模事業者持続化補助金<一般型・通常枠>第20回公募要領(第8版)」を例に、許認可費用と補助金の関係を整理します。

    第20回公募は受付開始前

    小規模事業者持続化補助金は、経営計画に基づく販路開拓や業務効率化を支援する制度です。商業・サービス業は原則5人以下、宿泊業・娯楽業と製造業その他は20人以下が従業員数の基準です。申請時点で開業していない創業予定者は対象外ですが、個人事業主も要件を満たせば申請できます。

    補助率は原則3分の2、通常の補助上限は50万円です。インボイス特例は50万円、賃金引上げ特例は150万円が上乗せされ、両方を満たす場合は上限250万円です。賃金引上げ特例を利用する赤字事業者の補助率は4分の3ですが、各特例には別途要件があります。

    第20回の公式スケジュールでは、2026年11月5日に受付開始、事業支援計画書(様式4)の発行依頼は12月4日、申請は12月15日17時が締切です。電子申請にはGビズIDプライムが必要です。

    許認可費用と専門家報酬を分ける

    第20回公募要領では、機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費、旅費、新商品開発費、借料、委託・外注費の8区分だけが補助対象経費です。そのうえで、「免許・特許等の取得・登録費」は対象外とされています。

    また、補助金の応募書類や実績報告書の作成・送付・手続にかかる費用も対象外です。したがって、補助金申請のために行政書士等へ支払う報酬を、対象経費に含めることはできません。コンサルティングやアドバイス費用も原則対象外です。

    許認可申請に関する行政書士報酬まで一律にどのように扱うかは、制度ごとの公募要領によって異なります。対象であることが明示されていない限り、補助金で賄える前提にせず、行政手数料と専門家報酬は自己資金として分けておくのが安全です。状況によって対応が異なります。

    なお、第三者から申請支援を受けた場合は、支援者名と着手金・成功報酬等の金額を申請時に申告する必要があります。記載がなければ、虚偽報告として不採択や交付決定取消しとなる可能性があります。

    設備や改装費は別に判断する

    許認可関係費を補助対象に計上できない場合でも、営業に使う設備や店舗改装費まで対象外とは限りません。第20回では、販路開拓につながる厨房機器、店舗改装、利用客向けトイレの改装、製造・生産強化のためのガス・水道・排気工事などが対象例として示されています。

    ただし、単なる設備の更新、通常経費、販路開拓と関係のない工事、不動産の取得に当たる増築等は対象外です。許認可上必要な設備でも、自動的に補助対象になるわけではありません。反対に、補助金の採択や交付決定を受けても、営業許可を取得したことにはなりません。

    例えば飲食店では、内装や厨房設備の仕様を確定する前に、保健所等へ相談することが重要です。営業内容、設備、施設及び所在地等によって必要な許認可が異なるため、事前に所管行政庁へ確認する必要があります。

    申請から営業開始までを一つの工程表に

    まず許認可の施設基準を確認し、見積書では、補助対象になり得る設備・工事と、行政手数料・専門家報酬を分けます。その後、補助金申請、採択、見積書等の提出、交付決定と進みます。採択通知だけでは発注できず、設備や工事の契約・発注・支払いは交付決定日以後に行う必要があります。

    第20回の補助事業実施期限は2028年3月31日です。実績報告は、事業終了後30日以内又は2028年4月10日のいずれか早い日までに行います。見積書、契約書、発注書、納品書、請求書、振込記録、工事や設備の写真を取引の順に整理してください。補助金は後払いであり、確定検査により交付決定額から減額される場合もあるため、先に支払う資金も必要です。

    第20回の参考資料、FAQ、交付規程は2026年8月8日現在準備中です。公募内容等は変更される場合があるため、申請時には最新の公式情報をご確認ください。補助金の税務処理は税理士、賃金要件は社会保険労務士、契約や紛争の判断は弁護士への確認が適切となる場合があります。

    補助金は、契約、発注、購入又は支払いを行う前の確認が重要です。許認可が必要な事業では、営業開始前に許認可要件と補助金のスケジュールを併せて整理しましょう。ICY行政書士事務所は、大阪市中央区・本町駅徒歩3分で、補助金申請の相談に対応しています。

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