大阪市で住宅宿泊事業法に基づく民泊を運営している方が、対応の遅さや料金の見直しなどを理由に、住宅宿泊管理業者を変更することがあります。
「新しい管理会社と契約してから届け出ればよいのか」「ほかの変更と同じく30日以内でよいのか」と迷うこともあるでしょう。
結論として、住宅宿泊管理業務の委託先や管理受託契約の内容を変更する場合は、変更後30日以内ではなく、変更前に届出事項変更届出書を提出する必要があります。
旧管理業者との契約終了日、新管理業者との契約開始日、変更届の提出日を先に調整し、管理業者がいない期間を生じさせないことが重要です。
管理業者の変更は事後届ではなく事前届
住宅宿泊事業では、商号、住所、法人役員、事務所などの変更は、原則として変更日から30日以内に届け出ます。
一方、住宅宿泊管理業務の委託に関する変更は取扱いが異なります。大阪市の住宅宿泊事業の届出に関する手引きでは、委託内容を変更しようとするときは、あらかじめ変更届を行うよう案内しています。
次のような場合が対象になります。
- 委託する住宅宿泊管理業者を別会社へ変更する
- 自主管理から管理業者への委託へ切り替える
- 管理受託契約の内容を変更する
- 委託管理から自主管理へ変更する
自主管理へ変更する場合は、単に管理委託契約を終了するだけでは足りません。届出者が自ら管理できる法令上の条件を満たしているかを確認する必要があります。
管理業者との契約を先に終了し、その後に変更届を提出する進め方は避けましょう。
新旧の管理契約に空白を作らない
家主不在型など管理委託が必要な住宅では、住宅宿泊管理業務の全部を、国土交通大臣の登録を受けた一つの住宅宿泊管理業者へ委託しなければなりません。
変更するときは、最初に旧管理業者との契約書を確認し、解約予告期間や契約終了日を確定します。次に、新しい管理業者が登録を受けていることを国土交通省の住宅宿泊管理業者登録簿で確認し、新しい管理受託契約を締結します。
日程は、例えば次のように整理します。
- 9月30日まで旧管理業者が管理
- 10月1日から新管理業者が管理
- 10月1日より前に大阪市へ変更届を提出
管理業務には、宿泊者の衛生・安全確保、宿泊者名簿の作成、外国人宿泊者の本人確認、近隣住民からの苦情対応などが含まれます。切替期間中に責任を持つ管理業者が不明確にならないよう、予約済みの宿泊者がいる日も含めて引継日を決めてください。
変更届と新しい管理受託契約書を準備する
大阪市への変更では、届出住宅ごとに届出事項変更届出書(第二号様式)を作成します。
管理業者の変更では、主に次の情報・資料を準備します。
- 届出番号
- 変更予定日
- 旧管理業者の名称と契約終了日
- 新管理業者の名称、住所、登録番号、登録年月日
- 新しい管理受託契約の内容
- 契約締結時に新管理業者から交付された書面の写し
- 変更内容が分かる資料
管理受託契約書に法定の書面事項が記載されている場合は、その写しを添付して委託内容を届け出ます。大阪市の住宅宿泊事業案内では、届出事項変更届出書の様式を公開し、原則として民泊制度運営システムを利用するよう案内しています。
新しい管理業者に対しても、届出書と添付書類の内容をあらかじめ通知します。届出内容や契約書に不備があれば確認や補正に時間を要するため、契約切替日の直前ではなく余裕をもって提出しましょう。
標識や緊急連絡体制も変更する
管理業者を変更した後は、行政への届出だけでなく、実際の運営体制も切り替えます。
届出住宅に掲示する標識、宿泊者向けの緊急連絡先、近隣住民への案内、予約サイトに掲載する連絡先、鍵の受渡方法、宿泊者名簿の管理方法などを確認してください。
旧管理業者が保管している宿泊者名簿、苦情対応記録、設備や鍵に関する情報についても、個人情報の取扱いに注意しながら引継方法を決めます。管理業者を変更しても、住宅宿泊事業者としての定期報告などの義務がなくなるわけではありません。
なお、民泊の届出者そのものを個人から法人へ変更する場合や、別会社へ事業を譲渡する場合は、単なる管理業者の変更ではありません。大阪市の手引きでは、経営者や届出者の組織が変わる場合、新たな住宅宿泊事業の届出が必要とされています。
ICY行政書士事務所では、大阪市の住宅宿泊事業について、住宅宿泊管理業者の変更、届出事項変更届出書、管理受託契約に関する資料の整理をご相談いただけます。大阪市中央区・大阪メトロ本町駅徒歩1分です。現在の届出書控え、旧管理契約書、新管理業者の登録番号と契約書案、変更希望日をご準備のうえ、大阪の民泊申請・届出サポートをご確認ください。

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