大阪で引っ越しをしたとき、「運転免許証の住所変更はしたけれど、車の手続は何もしていない」というケースがあります。
普通車を所有している場合、引っ越しによって自動車の「使用の本拠の位置」が変わると、原則として自動車登録の住所変更が必要です。そして、自動車登録の変更に先立って、新しい保管場所について車庫証明を取得する必要がある場合があります。
大阪府警察も、引っ越しなどで住所・使用の本拠の位置を変更した場合、自動車登録の手続をする際に警察署長の自動車保管場所証明書の交付を受け、運輸支局等へ提出する必要があると案内しています。
引っ越しても車検証の住所は自動では変わらない
住民票を移したからといって、自動車検査証の住所まで自動的に変更されるわけではありません。
普通車については、住所など自動車登録の内容に変更が生じた場合、変更登録の手続が必要になります。
ここで重要なのが「使用の本拠の位置」です。
使用の本拠の位置とは、実際にその自動車を使用・管理する拠点となる場所です。個人所有の自家用車であれば、通常は生活の本拠である住所と一致するケースが多くなります。
例えば、大阪市中央区から大阪市西区へ引っ越し、新しい自宅の近くに月極駐車場を借りて自動車を使用する場合には、新住所を前提として車庫証明と自動車登録の変更を検討することになります。
新しい駐車場は自宅から2km以内が原則
車庫証明では、好きな場所を保管場所として申請できるわけではありません。
大阪府警察が示している保管場所の要件では、保管場所は自動車の使用の本拠の位置から直線距離で2km以内であることが必要です。また、道路から支障なく出入りでき、自動車全体を収容できること、自動車の保有者が保管場所として使用する権原を有していることも必要です。
例えば、新居から3km離れた以前の月極駐車場をそのまま使いたい場合には、車庫証明の距離要件を満たさない可能性があります。
引っ越し先を決めた後に駐車場を探す場合は、賃料だけでなく、新しい使用の本拠からの距離も確認しておく必要があります。
月極駐車場なら使用承諾証明書などを準備する
大阪府で普通車の車庫証明を窓口申請する場合、主に自動車保管場所証明申請書、保管場所の所在図・配置図、保管場所を使用する権原を証明する書類を準備します。
自分が所有する土地を駐車場として使用する場合は「保管場所使用権原疎明書面(自認書)」、月極駐車場など他人の土地を利用する場合は「保管場所使用承諾証明書」などを使用します。大阪府警察では、一定の条件を満たす駐車場賃貸借契約書の写し等を使用できる場合も案内しています。
使用承諾証明書を利用する場合には、作成日からおおむね3か月以内のものが必要です。また、使用期間の開始日が申請日より後になっていると受理されないため、駐車場の契約開始日にも注意が必要です。
所在図は一定の場合に省略できますが、配置図は省略できません。
配置図では、駐車区画の位置や寸法、道路の幅員、駐車場の出入口などを記載します。
車庫証明は駐車場を管轄する警察署へ申請する
引っ越しの場合、「新住所を管轄する警察署へ行けばよい」と考えがちですが、車庫証明の申請先は住所だけで決まるわけではありません。
大阪府警察は、保管場所、つまり駐車場の所在地を管轄する警察署へ申請するよう案内しています。
自宅と駐車場が別の警察署の管轄区域にある場合には、特に注意してください。
2026年9月現在、大阪府の普通車の自動車保管場所証明申請手数料は2,200円です。警察署の窓口で申請する場合、受付時間は原則として平日の午前9時から午後5時までとなっています。
また、車庫証明を含む自動車関係手続については、自動車保有関係手続のワンストップサービス(OSS)を利用した電子申請も可能です。
車庫証明のステッカーは現在廃止されている
以前に車庫証明を取得した経験がある方は、「新しい保管場所標章をリアガラスに貼る必要があるのでは」と考えるかもしれません。
しかし、保管場所標章制度は2025年4月1日に廃止されています。
現在も普通車の車庫証明制度自体は残っていますが、保管場所標章の交付と表示義務はなくなりました。大阪府警察も、2025年4月1日以降は標章交付手数料500円が不要となり、保管場所証明申請では保管場所証明書のみを交付すると案内しています。
つまり、
「車庫証明が廃止された」
のではなく、
「車庫証明後に車へ貼っていた保管場所標章が廃止された」
ということです。
引っ越し後の車庫証明や自動車登録が不要になったわけではありません。
軽自動車は普通車と手続が異なる
軽自動車については、普通車と同じように「車庫証明を取得してから登録する」という仕組みではありません。
大阪府警察によると、軽自動車は登録自動車と異なり、登録の際に軽自動車検査協会へ提出する車庫証明は必要ありません。一方、対象地域では警察署長への保管場所の届出が必要です。
大阪府では大阪市をはじめ、豊中市、吹田市、堺市の一部、東大阪市など多くの市が軽自動車の保管場所届出制度の適用地域となっています。
そのため、「普通車なのか軽自動車なのか」によって手続を分けて考える必要があります。
引っ越し時は車庫証明と自動車登録をセットで確認する
普通車の引っ越し手続では、車庫証明だけを取得して終わりではありません。
基本的には、
新しい駐車場を確保する
↓
新しい保管場所について車庫証明を申請する
↓
車庫証明書の交付を受ける
↓
運輸支局等で自動車の変更登録を行う
という流れを確認します。大阪府警察も、住所・使用の本拠の位置を変更した場合には、自動車登録に際して車庫証明書が必要になると案内しています。
また、引っ越しを繰り返して車検証の住所を変更していなかった場合には、現在の住所だけでなく、車検証上の住所から現在の住所までのつながりを確認できる住民票や戸籍の附票等が必要になることがあります。
「車検のときに直せばよい」と放置するのではなく、引っ越しのタイミングで車庫証明と自動車登録をまとめて確認しておくことをおすすめします。
ICY行政書士事務所は、大阪市中央区・本町駅徒歩1分で、大阪府内の車庫証明申請や普通車の自動車登録手続に対応しています。平日に警察署や運輸支局へ行く時間がない場合や、法人所有車をまとめて変更する場合などもご相談ください。

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