外国人犯罪は増えたのか

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最近、外国人による犯罪のニュースを目にする機会が増え、「実際に外国人犯罪は増えているのか」と疑問に感じる方もいるのではないでしょうか。

警察庁の統計から確認できるのは、来日外国人犯罪は2005年からの長期では減少している一方、直近3年間は増加しているという状況です。

過去最多の2005年より約46.8%減少

来日外国人犯罪の総検挙件数は、過去最多だった2005年の47,865件から、2025年には25,480件となりました。20年間で22,385件、約46.8%の減少です。

一方、2023年は18,088件、2024年は21,794件、2025年は25,480件と、直近では3年連続で増加しています。「2005年頃より少ない」という説明と「最近は増えている」という説明は、比較する期間が異なるため、どちらも統計上は間違いではありません。

ここでいう検挙件数とは、警察が被疑者を検挙した事件の件数です。検挙された人数を示す「検挙人員」や、警察が犯罪の発生を把握した「認知件数」とは異なります。

また、警察統計上の「来日外国人」は、我が国にいる外国人のうち、永住者、永住者の配偶者等、特別永住者などの定着居住者、在日米軍関係者等を除いた区分です。外国人全体を意味するものではありません。

外国人人口は約2.05倍に増加

2005年末の外国人登録者数は201万1,555人、2025年末の在留外国人数は412万5,395人であり、単純な人数比較では約2.05倍に増加しています。

ただし、2005年と2025年では統計制度が異なります。

2005年の外国人登録者数は、外国人登録法に基づき、市区町村が管理する外国人登録原票に登録されていた外国人の数です。当時は、入管法による在留資格・在留期間の管理と、市区町村による外国人登録が併存していました。

2012年7月9日に外国人登録法が廃止され、新しい在留管理制度が始まりました。現在は、出入国在留管理庁が、適法な在留資格を持って中長期間在留する外国人の情報を一元的・継続的に管理しています。2025年末の在留外国人数は、中長期在留者385万8,499人と特別永住者26万6,896人を合わせた人数です。

そのため、両年の人数は完全に同一の集計条件ではありませんが、日本で継続的に生活する外国人の規模が大きく拡大したことは確認できます。

窃盗犯は減少、風俗犯は増加

罪種別に見ると、来日外国人による窃盗犯は、2005年の28,525件から2025年には12,226件となり、16,299件、約57.1%減少しています。窃盗犯は現在も来日外国人の刑法犯で最も多い罪種ですが、検挙件数は2005年の半分以下です。

一方、風俗犯(わいせつ、盗撮、賭博等)は、2005年の99件から2025年には335件となり、約3.38倍に増加しています。

同じ期間に外国人人口は約2.05倍となっているため、来日外国人による風俗犯の増加倍率は、外国人人口の増加倍率を上回っています。両者の増加倍率を比べると、風俗犯は外国人人口の約1.65倍のペースで増えた計算となり、人口増加だけでは説明しにくい数字です。

そのため、外国人の増加に伴い、わいせつや盗撮などを含む風俗犯が増えているとの指摘には、一定の統計的な根拠があります。

ただし、日本全体の風俗犯の検挙件数も、2005年の6,422件から2025年には17,168件となり、約2.67倍に増加しています。これに対し、日本全体の窃盗犯は429,038件から173,507件へ約59.6%減少しました。

つまり、風俗犯が増加し、窃盗犯が減少しているという方向は、来日外国人だけでなく、日本全体にも共通しています。来日外国人による風俗犯の増加倍率は日本全体より高いものの、この数字だけをもって、外国人の増加によって日本の治安が悪化したと結論付けるのは、まだ早いと考えます。

統計は比較する期間と罪種を分けて見る

上記のとおり、外国人犯罪については、比較する期間や罪種によって異なる動きが見られます。

個別事件や一部の罪種だけではなく、長期的な推移、直近の変化、日本全体の犯罪動向を分けて確認することが重要です。

外国人を雇用する企業についても、報道や一般的な印象だけで判断するのではなく、個々の外国人について在留カード、在留期間、就労制限、資格外活動許可の有無を確認し、実際に担当させる業務が在留資格に適合しているか確認する必要があります。

ICY行政書士事務所は、大阪市中央区・本町駅徒歩3分の事務所として、外国人の在留資格・入管手続の相談に対応しています。在留資格、雇用条件、必要な届出及び許認可は状況によって異なるため、就労開始又は事業開始前の早めの確認が重要です。

参考資料・URL

警察庁「令和7年における組織犯罪の情勢」
https://www.npa.go.jp/news/release/r7jyousei_shuusei.pdf

警察庁「犯罪統計」
https://www.npa.go.jp/publications/statistics/sousa/statistics.html

警察庁「来日外国人犯罪の情勢」
https://www.npa.go.jp/hakusyo/h28/honbun/html/s4310000.html

出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数について」
https://www.moj.go.jp/isa/publications/press/13_00062.html

出入国在留管理庁「平成17年末現在における外国人登録者数」
https://www.moj.go.jp/isa/content/001359136.pdf

出入国在留管理庁「新しい在留管理制度に関するQ&A」
https://www.moj.go.jp/isa/publications/faq/newimmiact_4_q-and-a_page2.html

東京新聞「外国人犯罪は増えた?減った? 統計データで確認」
https://www.tokyo-np.co.jp/article/422052

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