「申請期限に間に合えばよい」と考え、準備を後回しにしていないでしょうか。
補助金は、申請書を締切日に送れば終わる手続ではありません。電子申請用IDの取得、事業計画の作成、支援機関への依頼、見積内容の確認など、申請期限より前に済ませる準備があります。
今回は、小規模事業者持続化補助金<一般型・通常枠>第20回を例に、申請前から補助金の入金までの流れを整理します。
第20回は現在受付開始前
第20回公募は、2026年11月5日に申請受付が始まり、12月15日17時に締め切られる予定です。2026年7月時点では受付開始前ですが、公募要領は5月27日に公開されています。
対象は、日本国内に所在する小規模事業者等です。常時使用する従業員数は、商業・サービス業のうち宿泊業・娯楽業を除く業種が5人以下、宿泊業・娯楽業及び製造業その他が20人以下とされています。個人事業主も、商工業者として事業を行い、ほかの要件を満たせば申請を検討できます。
補助率は原則3分の2、通常の補助上限は50万円です。インボイス特例は50万円、賃金引上げ特例は150万円が上乗せされ、両方の要件を満たす場合は最大250万円となります。
対象経費には、機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費、旅費、新商品開発費、借料、委託・外注費があります。特例の適用や個別経費の対象可否は、状況によって異なります。
申請締切より早い期限がある
第20回では、事業支援計画書、いわゆる「様式4」の発行依頼期限が12月4日です。申請締切の11日前であり、期限後は理由を問わず発行を依頼できません。
申請者は、先に電子申請システムへ経営計画と補助事業計画を入力し、地域の商工会又は商工会議所へ様式4の発行を依頼します。商工会地区では窓口での面談も予定されており、様式4が発行されるまで申請を完了できません。
また、電子申請にはGビズIDプライム等が必要です。公募要領では、アカウントの取得に数週間程度かかるとして、早めの登録を求めています。申請直前に取得を始めると、様式4の依頼や電子申請に間に合わない可能性があります。
申請時には、経営計画、補助事業計画、宣誓・同意事項等をシステムへ入力します。法人は直近1期分の貸借対照表と損益計算書、個人事業主は確定申告書や青色申告決算書等の準備が必要です。決算期を迎えていない場合などは提出書類が変わるため、状況によって異なります。
採択後もすぐ発注できない
「採択」とは、審査の結果、補助事業として選ばれた段階です。採択後、計上した経費について見積書等を提出し、内容の確認を受けて「交付決定」となります。
第20回では、交付決定通知書を受け取る前に行った発注、契約、支出は補助対象外です。採択通知を受け取っただけでは、設備の購入や広告の契約を始めることはできません。
発注総額が1件50万円を超える場合は、原則として2者以上の相見積が必要です。中古品については、金額にかかわらず2者以上の見積が必要とされています。採択後に慌てないよう、申請前から仕様、納期、価格、支払条件を整理しておくことが重要です。
入金までの資金繰りも確認する
本補助金は後払いです。事業者が先に経費を支払い、事業完了後に実績報告を提出し、補助金額の確定と請求を経て入金されます。申請額や交付決定額が、そのまま全額支払われるとは限りません。
第20回の事業実施期限は2028年3月31日、実績報告書の最終提出期限は2028年4月10日です。ただし、事業が早く終了した場合は、終了日から30日を経過した日とのいずれか早い日までに報告しなければなりません。
事業実施中は、見積書、発注書、契約書、納品書、請求書、振込記録、納品前後の写真などを整理してください。補助事業関係の帳簿や証拠書類は、所定の期間保存する必要があります。計画内容や経費配分を変更する場合は、事前承認が必要となることがあります。
補助金の税務処理は税理士に、賃金引上げに関する労務上の判断は社会保険労務士に確認することが適切です。
公募内容、申請要件、補助金額及び申請期限は変更される場合があるため、申請時には最新の公募要領及び公式情報をご確認ください。
ICY行政書士事務所では、大阪市中央区・本町駅徒歩3分の事務所で、補助金申請の相談に対応しています。契約、発注、購入又は支払いを行う前に、早めに制度と準備状況を確認しましょう。
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