大阪で内装工事や設備工事を請け負う際、施工代金は500万円未満でも、施主から支給される材料や機器を加えると500万円を超えることがあります。この場合、「契約書の金額が500万円未満なら、建設業許可は不要」と考えてよいのでしょうか。
結論として、建築一式工事以外では、消費税込みの請負代金に、注文者が提供する材料の市場価格などを加えて500万円未満かを判定します。
計算後の金額が500万円以上になる場合、原則として、その工事に対応する業種の建設業許可が必要です。
500万円は消費税込みで判定する
建築一式工事以外の専門工事では、1件の請負代金が500万円未満であれば「軽微な建設工事」に該当し、建設業許可を受けていない事業者でも請け負える場合があります。
ここでいう500万円は税抜金額ではありません。消費税と地方消費税を含めて判定します。
例えば、税抜460万円の工事は、消費税率10%であれば税込506万円となるため、原則として許可が必要です。「500万円以下」ではなく「500万円未満」が基準なので、税込500万円ちょうどの工事も軽微な工事には該当しません。
2026年3月30日更新の大阪府「建設業許可申請の手引き」でも、専門工事は工事1件の請負額が500万円未満であること、請負額には消費税を含むことが示されています。pref.osaka.lg.jp
施主支給の材料は市場価格を加える
注文者が材料を提供する場合は、契約書に記載された施工代金だけで判断できません。
支給された材料の市場価格を請負代金へ加えます。注文者が材料の運送費も負担している場合は、市場価格と運送費を加えて判定します。
例えば、次の工事を考えてみましょう。
- 工事請負代金:税込460万円
- 注文者が支給する材料の市場価格:60万円
- 注文者が負担する運送費:5万円
この場合、判定額は合計525万円です。契約書上の施工代金は500万円未満でも、原則として許可が必要になります。pref.osaka.lg.jp
施主が材料メーカーへ直接代金を支払った場合や、材料が無償で支給された場合でも、支給材料を当然に除外できるわけではありません。見積書、材料一覧、支給品の市場価格、運送費の負担者を確認しましょう。
契約書を分けても自動的に別工事にはならない
1件の工事を複数の契約書や注文書へ分け、それぞれを500万円未満にしても、必ず別工事として扱われるわけではありません。
同じ建設業者が一つの工事の完成を二つ以上の契約に分けて請け負う場合、正当な理由による分割を除き、各契約の請負代金を合計します。
例えば、同じ店舗の内装工事について、契約書を「天井工事」「壁工事」「床工事」に分けただけで、実際には一体として施工する場合、合計額で判断される可能性があります。着手金と残金に請求を分けた場合や、支払時期だけを分けた場合も、工事自体が別になるわけではありません。
工事場所、注文者、施工目的、工期、見積りの経緯、各工事の独立性などを確認し、契約書の枚数だけで判断しないことが重要です。cgr.mlit.go.jp
受注前に工事業種と金額を確認する
500万円以上となる場合は、何らかの建設業許可があればよいわけではありません。実際に請け負う工事に対応する業種の許可が必要です。
建築工事業の許可を持っていても、内装仕上工事だけを専門工事として請け負う場合は、原則として内装仕上工事業の許可を確認します。大阪府の手引きも、一式工事の許可だけで関連するすべての専門工事を単独受注できるわけではないと案内しています。pref.osaka.lg.jp
受注前には、次の資料を整理しましょう。
- 見積書と工事請負契約書案
- 税込みの請負代金
- 注文者が支給する材料・機器の一覧
- 支給品の市場価格と運送費
- 分割契約がある場合は工事全体の内容
- 現在取得している許可業種
建築一式工事には1,500万円基準や木造住宅の面積基準がありますが、工事名に「建築一式」と書けば適用されるわけではありません。工事内容と請負形態から判断する必要があります。
ICY行政書士事務所では、支給材料を含む請負金額の整理、必要な許可業種の確認、建設業許可の新規・業種追加に関する行政手続の相談に対応しています。大阪市中央区・本町駅徒歩1分です。見積書、契約書案、支給材料一覧、現在の許可通知書をご準備のうえ、大阪の建設業許可申請サポートをご確認ください。

ご相談はこちら
初回相談無料
許認可・補助金申請・入管手続など、お気軽にお問い合わせください。
ICY行政書士事務所