「補助金に採択されたら、すぐ設備を注文してよいのか」「補助金はいつ入金されるのか」と迷う事業者は少なくありません。特に設備投資では、納期を確保するために早く発注したくなります。しかし、採択と交付決定は同じではありません。発注時期を誤ると、予定していた設備費が補助対象外になる可能性があります。
省力化補助金第7回の概要
中小企業省力化投資補助事業(一般型)は、人手不足に悩む中小企業等が、個別の現場に合わせた機械装置やシステムを導入し、業務プロセスを省力化する取組を支援する制度です。第7回公募は2026年7月1日から申請受付中で、締切は7月31日17時です。
補助上限額は従業員数により異なり、5人以下750万円、6~20人1,500万円、21~50人3,000万円、51~100人5,000万円、101人以上8,000万円です。一定の大幅賃上げ要件を満たす場合は上限が引き上げられます。補助率は中小企業が原則2分の1、小規模企業者・小規模事業者等は3分の2です。単価50万円(税抜き)以上の機械装置等への設備投資が1つ以上必要です。
法人だけでなく個人事業主も対象になり得ます。ただし、応募時点で従業員が0名の場合などは申請できません。労働生産性、1人当たり給与支給総額、事業場内最低賃金などの要件もあり、状況によって異なります。
採択と交付決定は別
採択は、審査の結果「補助金交付候補者」に選ばれた段階です。採択された金額や経費が、そのまま承認されたわけではありません。採択後に見積書や賃金台帳などを提出して交付申請を行い、経費の妥当性や対象可否の確認を受けます。
正式に事業を始められるのは、交付決定通知書に記載された交付決定日以後です。第7回公募では、交付決定前に契約、発注、購入又は支払いをした経費は対象外です。着手金や内金を先に支払うことも避ける必要があります。設備業者には、補助金を利用するため正式発注は交付決定後になることを事前に伝えておくとよいでしょう。
申請前に進める準備
発注はできなくても、設備の仕様確認、見積書の取得、設置場所の確認、資金調達の相談は進められます。申請にはGビズIDプライムが必要です。発行に時間がかかる場合があるため、未取得の場合は早めの手続が必要です。
準備しておきたい資料は、直近2期分の決算書、履歴事項全部証明書や確定申告書、納税証明書、法人事業概況説明書、設備のカタログ・仕様書・参考見積書などです。設備導入前後の作業人数、作業時間、生産量を整理し、省力化効果と投資回収の根拠を示すことも重要です。
採択後の交付申請では、発注先1者当たり50万円(税抜き)以上の場合、同一条件による相見積もりが原則必要です。最低価格の事業者を選ばない場合や、2者以上の見積取得が困難な場合は、理由書等が必要になります。
実施中から入金まで
交付決定後は、承認された計画に沿って契約、発注、納品、検収、支払いを行います。支払いは原則として銀行振込で行い、見積書、契約書、発注書、請求書、納品書、検収記録、振込記録、設備写真を一連で整理してください。設備、金額、発注先、設置場所などを変更する場合は、事前承認が必要となることがあります。
補助事業実施期間は交付決定日から18か月以内で、採択発表日から20か月以内です。事業完了後は、完了日から30日を経過した日又は事業完了期限日のいずれか早い日までに実績報告を提出します。その後、確定検査を経て補助金額が決まり、原則として精算払いとなります。事業者が先に設備代金を支払うため、自己資金や融資によるつなぎ資金の確認が欠かせません。
証拠書類は補助事業完了日の属する年度の終了後5年間保存し、事業完了後も効果報告が必要です。税務処理は税理士、賃金や労務の専門判断は社会保険労務士、契約や返還を巡る紛争は弁護士への確認が適切な場合があります。
補助金は、契約、発注、購入又は支払いを行う前の確認が重要です。大阪市中央区・本町駅徒歩3分のICY行政書士事務所では、制度確認、事業計画書、申請書類、採択後の実績報告を含む補助金申請の相談に対応しています。
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